11月20日の中国新聞で、ヒトなどの脊椎動物の遠い祖先は、無脊椎動物のギボシムシ(ミミズのような形で、体長は数㌢から2メートル)に似た生物である可能性が高いことを、広島大などの研究チームがギボシムシのゲノム(全遺伝情報)を解読して突き止めたと出ていた。ギボシムシは日本では太平洋側などに分布し、海底の砂泥の中に生息する。研究チームは2種類のギボシムシのゲノム解読に世界で初めて成功。新口動物と呼ばれるグループにだけ共通する特徴的な遺伝子群を確認した。

動物は、発生の初期段階の違いにより新口動物と旧口動物に分けられ、昆虫やイカなどの旧口動物に対し、新口動物にはヒトなどの脊椎動物やウニなどのほかギボシムシも含まれる。ギボシムシは新口動物の中で最も原始的で、脊椎動物への進化の前段階と見られていたが、ゲノム解析により「今のギボシムシに似た生物が新口動物の共通の祖先」と結論付けた。

動物の進化の起源を探る成果で、英科学誌ネイチャー電子版に19日に掲載されたとのこと。それにしても、ヒトの祖先がミミズのようなギボシムシとは——–。言葉にならない。