先月、文化財センター講座「化石を探そう」に参加した。場所は芳井町上鴫にあるJFEミネラル採石場前の鴫川河原である。日曜日ということで子供連れの人がほとんどだった。私は化石が好きで中学生の時、野上町に貝の化石を採りにいったことがある。1つ見つけて持って帰り宝物としていた。

野上町の化石がでる地質は新生代といって約2000万年前だが、先月行った芳井町上鴫の化石層は約3億年前の古生代石炭紀という地質時代だという。そこから出る化石はウミユリやサンゴ類である。

当日は、前の日に降った雨の影響で水かさが増していて、よいコンディションではなかったが、ウミユリの化石を採取した。3億年前の化石である。森友学園への国有地売却に関する決裁文書改ざん、売却価格が8億円余り値引きされた取引、いずれも大阪地検特捜部は不起訴とした。官僚のうそや政治家のごまかしを罪に問えないということだ。日本という国の破壊である。

3億年と8億円。気の遠くなるような数字である。ちなみに野上町で採った貝の化石は、いつの間にか家族に捨てられていた。自分にとっては宝物でも家族には石ころだったのである。よくある話である。世の中、むなしいことが多い。