11月下旬から12月1日まで福山美術館ギャラリーで開催された上西竜二先生と中西先生の二人展の鑑賞に行った。上西先生の細密画はもちろん、中西先生もいい絵を描かれるそうなので楽しみに出かけたが、多摩美術大学卒だけあって期待通りの素晴らしい絵だった。

12月1日の最終日には二人のギャラリートークがあった。中西先生を見るのははじめてだったので興味があったが、60歳過ぎの実直で真面目そうな感じの人だった。独身だそうである。風景画が多かったが心象風景的で、いい絵だと思った。ギャラリートークでは絵を描く者の大切な事として、人の心を動かす絵を描くこと、そして構図が大事だと言われた。

構図の大切さは、絵をかく者なら誰でも知っていると思ったが、その後「安定感のある中に、一部分だけ不安定要素がある構図、この構図でないと、いい絵とは言えません。」と言われた。少し理解に苦しむ言葉だったが、何となくわかったような気もした。

そうすると「私の絵は、いい絵ですか?」と聞いたら「いいえ。」と答えられるだろう。